4月30日午前8:20~午前9:05、NHKで放送された
「キミたちの未来 僕たちの選択~時任三郎 世界エネルギーの旅~」

たまたまテレビをつけていて見ることができました。

内容は俳優の時任三郎さんが脱原発のドイツ、
風力発電のデンマーク、核廃棄物処理のフィンランドを旅し、
実際に当事者たちに話を聞くという番組でした。

すべてに興味深かったのですが、
日本の現状に似ていたドイツのシューナウ市の話が興味深かったです。

26年前におきたチェルノブイリ原発事故の際、
1700キロも離れたシューナウ市でも放射能の影響を受けました。
住民の一人、主婦のスラーデクさんは1986年に
「原発のない未来のための親の会」を発足して、
原発に頼らずに生活するにはどうしたら良いのか勉強し知恵を出し合いました。

最初に思いついたのは、原発をやめるために節電を呼びかけ、
1年間で一番電気を節約した人にイタリア旅行が当たるという企画しました。
楽しみながら節電することで、街の人たちに節電の意識が芽生え始めました。

ついには街独自の電力会社を設立するまでになりました。

その間には、独占企業と化していたドイツの電力会社からの圧力、
そして高額な送電線の買取り金額など、次から次に困難はやってきましたが、
諦めることなく、意表をついた宣伝で寄付をつのり、
1997年にシェーナウ電力会社を設立することができました。

シューナウ電力は全て、水力や太陽光などの自然エネルギーです。
今では原発依存から完璧に脱却している街です。
シューナウ市民の電力を賄うだけでなく、ドイツ全国の13万軒に電気を送っているそうです。

山間の長閑な街の家々の屋根に太陽光パネルや太陽熱パネルが
取り付けられた様は、最初は意外な感じがしましたが、
古さ(歴史)と新しさが共存しているシューナウ市は日本の未来をみている気がしました。